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■■ 00‐01の現場 - 観戦の記録 - ■■

 11 MAR 2001 <Sun>                                                       □ 00-01 観戦の記録一覧へ □
Oslo / Norway   WC第20戦 (Nordic Tournament) LH

  朝8時を過ぎてもまだ暗さがかなり残っている。空を見上げると わずかながら雨が落ちてくるのがやっと分かる。今日はいけるか? 11時15分予選開始との情報があったので 前夜したはずの 「9時に行く」 決心はすぐに挫けて それに間に合うように行くことにしてしまった。 しかし 街から電車が登っていくにつれ またしても霧が・・・ 駅の表示で海抜170mを越した地点ですでに 「立ちこめて」 いる状態。
この大会のチケットは電話予約またはノルウェイ全国の郵便局で前売りをしているが 外国からの観戦者には入手不可能も同然。売り切れるということはほとんどないが 指定席エリアに入らないと台が遠くて現場にいる価値が薄れる。(指定以外の場所は100クローネ 約1400円、見えなくてこれだけの値段がするのはヨーロッパではとても珍しい。それだけ特別の大会、とも言える。) 駅から登っていく途中に指定席券売り場ブースが一箇所だけあるので そこで購入するつもりで近づいていくと売り場前にいる (いいんだろうか?) ダフ屋のおにいちゃんに声を掛けられる。

持っている席がまあ良かったので商談成立。275クローネの券 (第2カテゴリー・前売り価格) を250クローネ (約3500円) で購入、イタリアサッカーの人気カードでは偽造チケットもままあるがここなら大丈夫だろう。(それにしても高いチケット!5万人入るとして xxx )

予選が時間通りに始まった。霧の深さは昨日の夕方と変わり無く、自分は台横から100mも離れていない場所にいると思うのだが 着地直前にいきなりジャンパーが現れる、という感じにしか見えない。こんな気象条件で飛ばせてはいけない。危険すぎないか?
それでも予選を終えて 試合開始も予定通りの13時45分だと言う。試合開始までのブレイクの間、女子ジャンプが全9選手によって行われた。 日本は山田いずみ・渡瀬あゆみの両選手が出場、2本飛んで6位と7位。それにしてもあの霧の中 ラージを飛ぶのは相当の勇気がいるだろう。 会場のアナウンスでは是非とも 2人の Watase が兄妹だと紹介して欲しかったが 残念ながら無かった。同じ日に同じ台で兄と妹がナショナルチームの一員としてジャンプ競技を戦う、というのは世界中探しても そうあることじゃないだろうに。(他の女子選手に兄弟で 「代表」 ジャンパーいるとは聞いたことがない。) ブレイクの間 会場中をスタートリストを探して歩くも手に入らず、今年は公式プログラムや大会のピンを売るテントも無い。諦めかけた開始30分前、記入欄の無い単なるネームリストを入手、これで充分だ。

試合開始、今日は場内アナウンスだけが頼りだ。台を挟んで向こう側にある電光掲示板もビデオ画面もその存在すらが確認できないのだから。(初めてここに来た人は台の全貌を知ることなく帰ることに・・・ いや全貌どころか自由券で入場していたら台がどこにあるのかすら分からなかったかも知れない。) しかしこのアナウンス、聞き取るのにとても苦労する。ノルウェイ・英・ドイツ語ときにフィン語、順不同 しかもミックスで途中経過順位を加えつつ コメント入れつつ 距離と得点を順番に言ったり 逆順で言ったり・・・ とても詳しいのだけれど 相当に集中していないと 「今」 飛んだ選手の距離が何メートルなのか 得点は何点だったのかが分からなくなってしまうのだ。 (絶え間無いしゃべりは 競馬中継を彷彿とさせる。それも4カ国語の実況中継・・・) ただでさえ 霧の中から現れるジャンパーの姿を確認するのに必死になっているから なんとも精神的に疲れる観戦となった。(スピードは言わないので全くわからず) 仲村くん このトーナメントでご当地ジャンプファンに名前が知れた。「Kazuhiro」 のアナウンスに続けて 「Nakamura」 と観客のご唱和の声あり、うれしくなる。

途中帰国しての日本国内戦出場で ワールドカップはお久し振りの原田選手、拍手も一段と多い。今日は後半の選手につれて距離が伸びる 順当な成績。霧さえなければ このトーナメントでは一番まともな、そして公平な試合になったのに。(大疑問がひとつ。飛型点はどうやって出したのだろう?ジャッジタワーからジャンパーの姿は絶対に見える筈はない。TV画面?とも思ったが それさえも録画を見たら 真っ白だった)

マリシュがダントツの124.5m (K115m J.D128m) 134.1点で1本目終了。決勝は15時開始。しかし 15時15分にジュリー会議を行い、競技続行の可否を審議することになった。霧の状況は始めから変わっていないのにも関わらず、だ。 だから 最初っからやったらだめだっていったべさ〜。(北海道イントネーションで言ってます。) 15時15分をまわり、結局2本目は中止の決定が下された。試合を行った、というアリバイ作りのための試合。7年前試合中止をした勇気ある決断が今回なされなかったのは何ゆえなのか。(1994年の中止の理由は強風) 選手のためでなく 観客のためでもなく・・・ 納得の行かないまま2001年のノルディック・トーナメントは終わる。
そしてワールドカップは最終の地 プラニッツァを残すのみ。

付記; TVの再放送によりスピードが分かった。13番ゲート おおよそ92km/h後半。おぉ恐ろしい。あの霧だったら わたくしは車なら60km/hも出せない。各国コーチ陣も旗を振らない・声を出すのみ などなど。(見えるわけないし) ホルンガッハー ゴーグルに手でワイパーの仕草。ブレーキングでマリシュに飛び付こうと飛び込んだファンあり。ポーランドファン、マナーでブーイング受ける事は避けようよ。

(訂正; 日本の女子ジャンプはこの時は 体制としては 「ナショナルチーム」 ではありませんでした。が、「国を代表して」 出場していたことには変わり無いと思いますので 上記表現を使いました。)

 

(2001年3月11日 Oslo この項 了)
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初稿 <Funakist's Fan Voice> 11.MAR.2001
改稿 17.JUL.2001

 

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