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■■ 00‐01の現場 - 観戦の記録 - ■■

 16 MAR 2001 <Fri>                                                        □ 00-01 観戦の記録一覧へ □
Planica / Slovenia   WC第21戦 (公式練習日) FH

  すがすがしく晴れわたった空、昨日と同様きっと気温も上がるだろう。公式練習は9時30分スタート予定なので 8時40分過ぎに現場着。スロヴェニア各地の小・中学生が学校単位でバスで来ているので 子供率がとても高い。昨年よりも人出は多く、整備が長引いて (?) 練習開始が遅れているうちに 会場内は練習とは思えぬほど混雑してきたが 今日はまだ ポーランド応援団は来ていないようだ。ターゲットは日曜日の個人戦なのだろう。
9時半を過ぎると台の向かいにそびえ立つ山の上に太陽が現れて 文字通りさんさんと陽が降り注ぐ。それまではさすがに山中の細い谷間なので息も白かったのだが またたく間に上着を脱ぎたくなるほどに空気が暖められる。
台に雪がちゃんとあるのは フライングだけで手前にあるラージ・ノーマル・スモールには残雪とも言えないほどの白い痕跡がかすかに見えるだけだ。観戦ツアーでいらした由美子さんとは人ごみの中でも意外と簡単にお会いできた。オフィシャルのホテル (ツアーで使用) で手に入る今日のスタートリストを譲って頂き、見ると 3本共トレーニングとなっている。(当初は予選があるはずだった)
69人のエントリーの中には アホネン・ヴィドヘルツル・ハンナヴァルト・カンテ・マッティ ハウタメキの名が無い。シーズン中はもちろんのこと、最終戦でこれだけの予選免除選手が出場しない試合は非常に珍しいだろう。それぞれに事情が違うだろうが、来季にはまた元気な姿でシャンツェに戻って来て欲しい。

昨年ここでゴルトベルガーが現時点での最長不倒距離を達成する直前に 当時の新レコードをマークしたトーマス・へールThomas Hoerl (AUT)、残念ながら今年は彼に向かい風は吹いていないようだ。20番を過ぎてWCお馴染みのメンバーになってから目立ったのは タミ・キウル、マルティン・コッホ。
1本目船木くん 164m。 飛ぶのを見たのが久し振りであることに気がつく。うん、でも元気そうだ。締めくくりを気持ち良く飛んで欲しいと思う。
2本目12番 開催国枠で出場のスロヴェニア ロベルト・クラニェチ Robert Kranjec がかなり上の地点で落下、マネキン人形をころがしたように長いランディングバーンを滑り落ちてくる。去年の岡部くんと同様に もう途中で意識を失っているのだろう。橇で場外に運び出され、痕跡の残る台の整備のため中断。

再開後 雄太くん 200mを大きく超したようだ。(アナウンス聞き取れず) そうなら 3月2日オーベルストドルフの公式練習以来 また個人記録の更新だ。初めての台ばかりできっと自身はとても苦労したシーズンだったと思うが、きっと来年からの糧になる。
なぜか好調 (失礼!) ドゥフナー 219m、ドイツ最長新記録をマークしたらしい。
直後の船木くん 183m。 ブレーキングトラックからゲートをくぐり戻ってきた姿にびっくり! 金髪!?
さっきはヘルメットを取らなかったので気づかなかったのだが 金、というか白っぽい金。うわぉ。
原田・吉岡・みやじくんは順調のようだ。葛西の紀ちゃんはなんだか再び迷い道に入っているかのよう。しかし今の状況では明日の団体はこの4人で決まりだろう。4位が続いているので 最後で巻き返してくれることを期待する。
3本目は14番まで飛んだところで中断、風のせいだ。山向こうのオーストリアの村に 生まれて以来住んでいる知り合いの家のおじいちゃんによると このあたりは3月に入ると午後は必ず風が出るという。(2月までなら条件がとても良いとも) 結局 風は収まらずそのまま中止となった。 明日の天気予報は雨、やっと貼り付けた雪が無くならなければ良いのだが・・・

夜、プラニッツァ入り口にあるスロヴェニア・イタリア国境最後の集落ラテチェで催される 大会のオープニングセレモニーに出掛ける。村祭りに紛れ込んでしまったかのような素朴なセレモニー。ビブ・プレゼンテーションに参加した選手もわずか6人、そのうちの一人 ゴルトベルガーはここでも一番人気なのだが、気さくで愛想のよいところが こちらでイメージするところの 「農家の次男坊」 そのものだからだろう。(ほっぺも赤いし) 日本・ドイツ・マリシュの参加はなく 少数ながらも集まった観衆はがっかりしたようだが 最後に花火が打ち上げられ これから2日間にわたる 「お祭り」 の開幕が夜空に告げられた。
見上げればオリオン座が真中の3連星までくっきりと見えている。こんなに遠く離れていても家にいる時と同じ星座がそこにあるだけで 同じ空の下にいるのだなぁと 当たり前のことを思う。

(付記; 滑落した Kranjec 選手は当日の診断では重大な身体的ダメージは受けていない模様。)

  

(2001年3月16日 Planica この項 了)
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>> ジャンプの現場 2000 - 2001 =16 MAR 2001=
初稿 <Funakist's Fan Voice> 16.MAR.2001
改稿 17.JUL.2001

 

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