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■■ 00‐01の現場 - 観戦の記録 - ■■

 18 FEB 2001 <Sun>                                                      □ 00-01 観戦の記録一覧へ □
Lahti / Finland   ノルディックスキー世界選手権 大会第4日目

  朝からの強風は止むことなく ラージの試技開始時間(12時)。
3本ならんだジャンプ台のてっぺんにはおなじみの白地に水色十字のフィンランド国旗が掲げられているが 今日の風には「はためく」ことなく真横になったまま まるで板に打ちつけてあるかのよう。そして カンテ付近から60mあたりまでの吹き流しは下に向かい、その下は上に向かって吹き上げている様に見える。観客スペースではそれほどの風を感じることはないので、上の国旗の様子を見て 初めて強風が吹いているのだとわかるくらいだ。
とりあえず、という感じで試技を開始してみたもの、追い風・横風を受けて いくら下位のジャンパーとはいえまともな飛躍が出来るはずもなく、中止が告げられる。改めての開始時間は17時試技、18時試合開始。

17時、再度の試技開始時間になっても状況は全くと言って良いほど変わっていない。国旗は相変わらず真横を向いたまま動かない。それでも 昨日に続いて2回目の切符売り切れの盛況には 主催者側としてもなんとか 試合を催行したいだろう。(日程変更や切符の払い戻しなど 試合中止にはとても多くの難題がある)

どうにかこうにか 試技を終え、1本目のジャンプに入った。ゲートは9番、24番のアンドレアス・キュッテル Andreas Kuettel(SUI )まで飛んで 56m 0点が最低、最高でシルヴァン・フライホルツ Sylvain Freiholz(SUI )の108m 98.6点(彼はここにきて調子が良い)、いくら盛り上げようとしても ラージヒルの試合とは思えないようなジャンプが続いては 観客席のボルテージは一向に上がらない。昼の試技開始前には 会場をウェーブが何周もしていたのだけれど。

25番 ヘニング・ステンスルッド Henning Stensrud(NOR)がついに最初の犠牲者となる。転倒。60m手前付近で横風にあおられたように見えた彼はそのまま落下、ブレーキングトラックまで回転しながら転げ落ちていく。 しかしジュリー会議の様子もなく 競技は続行、風にあたった27番 アレクザンダー・ヘル Alexander Herr(GER)が
112.5m 107.2点を出した後 28番 ヴォイチェック・スクピエン Wojciech Spupien(POL)は73.5m 25.5点 そして29番は 公式練習、試技を通じて絶好調のアンドレアス・ゴルトベルガー Andreas Goldberger(AUT)。 会場の声援も フィン人選手以外では一番大きい。(2番目は 我らが原田)でも かわいそうに彼にラハティの風は冷たかった。飛びだした直後 ステンスルッドの時よりも更にきつい風が吹きつけたのか、空中でバランスを保つことさえ出来ず52mに落下、ランディングバーンまでの長い急な斜面を転げ落ちていった。

最後に一回転した後すぐに立ち上がったものの、会場内のビデオスクリーンに大写しになった彼の顔は明らかに 怒りの表情だった。さすがにこの転倒(落下事故、と言っていい)でジュリー会議が開かれ 即座に試合中止が決定された。切符は50%の払い戻しがあるらしい。1時間後には 新たな試合日程を発表するとのこと。こういった重要なアナウンスがすぐにフィン語・英語・ドイツ語でなされたのは良いことだ。(去年のプレ大会では フィン語のみ ということもあったので)

夜のテレビニュースで試合は明日の夜になったことを知る。おっと 切符を買わなくては。30kmの距離競技だけの日だったのでパスしようと思っていたのだ。でも きっとあんまり混まないからゆっくり行こうっと。
今日は長い1日だった。冬の屋外競技にはつきものだけれどね。

 

(2001年2月18日 Lahti この項 了)
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>> ジャンプの現場 2000 - 2001 =18 FEB 2001=
初稿 <Funakist' Fan Voice> 18.FEB.2001
改稿 17.JUL.2001

 

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